映画「ジュノ」

「ジュノ」

シークレット・サンシャイン」以来、久々に映画「ジュノ」を見てきた。以前から予告編で見たい!と思っていたのだが結構公開はその割りに遅かった。
16歳の高校生が妊娠し、中絶のために行った産婦人科の前で中絶反対のスローガンを掲げた同級生の一言「赤ちゃんはもう爪が生えてるのよ」で、断念、産む決意をする。それからさっさと自分で段取りつけて里親を探し、両親にも承諾を得て、学校でもお腹がどんどん大きくなっても卑屈にならない、ぽんぽん飛び出す今風の若い子達の会話の中の好感持てるとは言えない言葉使い…、ボーイフレンドとの初めは興味本位だったのが最後はまじめに愛というものに向き合おうとする…そんなヒロインを見事に演じて見せたのは、エレン・ペイジ。幼い顔して辛辣な言葉や皮肉たっぷりな嫌味もどんどん飛ばす一見「こ生意気」、決して美少女ではないが凄くインパクト強い存在感の大きな子そして繊細な演技も出来る。(それに反してボーイフレンド役がまぁ頼りなさげで、影が薄くて…でもこれがいいのかもしれないと思ったくらいだ。ヒロインとボーイフレンドの対照的な設定が。)
これを見たかったのは彼女が出演した「ハードキャンディ」(いわゆる「親父狩り」復讐劇なのだが、結末は?マークなのだ。男性はこの作品あまりお好みではなかったかも・・・)を以前見てその演技力にこれから楽しみな女優になるなと感じた。それで、今回見たわけだが、やはり期待は裏切らなかった。
「ジュノ」の内容については私達の倫理観からいくと抵抗もあるかもしれない。最後はちょっとあっけない締めくくりで不満は残るが、でも爽やかに終わった。

そして今日の予告編で興味ある作品が二つ!あった。
社会の底辺を厳しく、又暖かく描く大好きなイギリスの名匠ケン・ローチの「この自由な世界で」と、ブラジルのスラム街を描いた「シティ・オヴ・メン」
見たいぞ〜!