腹の立つDVDと心優しいDVD

「この道は母へと続く」

年の瀬、あちこちでは年末大忙し…しかし元気が感じられない今年の厳しい日本列島の状況だ。

私は明日で仕事収め…、生徒さんそれぞれの新たな成長に目を見張るいいレッスンをさせてもらった。大方の大きな行事は終わって、今はホッとひと時の時期。
それまでなかなか見に行けなかった映画をDVDレンタル^_^;で見ている。

まず、腹の立った作品。T・ハンクス、J・ロバーツの「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」。「1980年代が舞台の実在した下院議員チャーリー・ウィルソンが、世界情勢を劇的に変えた実話を映画化したコメディディータッチのヒューマンドラマ」、と銘打っているがどこがコメディ・タッチ?どこがヒューマン?こんな中途半端なコメディ、ヒューマンタッチに2大スターを名監督マイク・ニコルズを配して何だ!この映画!アフガン侵攻のソ連軍に正義の味方アメリカは可哀想なアフガンの人々を武器を送って助けてあげる?よく言うよ!ましてや2000年代の今、化けの皮がはがれたアメリカで誰がアメリカはいい国です、って納得できるか。

涙の作品、「この道は母へと続く」。タイトルからして泣きの作品と一目瞭然だ。しかし、決してお涙頂戴の安っぽい子供ものではない。ロシアの抱えてる貧困層という社会問題。6歳の孤児院で育ちイタリア人夫婦に養子縁組も決まったという少年が実の母を捜し求める感動作。いやはや、主人公演じる子役の名演技!最後に母に会えるそのシーンの表情の変化の素晴らしいこと!恐れ入りました。
もうひとつ、子供もの。「君のためなら千回でも」。これも前出の「チャーリー」でのソ連軍侵攻前のアフガンが舞台。身分は裕福な家の子と使用人の子が兄弟のような絆で結ばれていたが、ある事件でその絆が解けてしまう。その後成長した主人公が幼い頃に犯した罪の良心の呵責を使用人の子供を助けることで浄化させる。子供時代のその使用人の子の無償の愛が心打たれる。