チャールトン・ヘストン

ベン・ハー

又もハリウッドの巨星が亡くなった。84歳だそうだ。
ヘストンというと私にはなんと言っても「十戒」だ。
まだ小学校に入ったか入らなかったか…というくらい幼年の私を母がこの映画に連れて行ってくれた。母は自分では所謂芸事をやってたわけではなかったが何しろ音楽、芝居、絵画…広くこれらを愛好していた。そのお陰でハイフェッツ、ルビンシュタイン、マリオ・デル・モナコ、フィッシャー・ディースカウ、勿論アントニエッタ・ステッラetc.多くの音楽家の名を教えてくれたのも母であった。

十戒」もちろん字幕であった。漢字なんて全く読めないし、旧約聖書の有名なモーゼの物語を理解できるはずもないのに母は一緒連れて行ったのだ。しかし凄いインパクトを与えてくれた。やはり圧巻のあの海が二つに割れるシーン!に感動したのを今でも覚えている。
その後、もちろん「ベン・ハー」…奴隷船、白馬の戦車競争シーン、ゴルゴダの丘のイエス(なぜ、キリストは後姿のみで顔を見せないの?って母に聞いたものだった。)名シーンがたくさんあった。
オスカー最多獲得、この作品ならそれも頷ける。

晩年近くマイケル・ムーアのあの「ボウリング・フォー・コロンバイン」でライフル協会会長についているチャールトン・ヘストンの違った実像を見た。

ま、政治的、思想的好き嫌いは別としてやはり50年代のこれまた黄金のハリウッドの象徴的な一人が星になった。