「宝石の歌」

たまたまCDでアリア集を聴いていたら、アメリカの現役のソプラノ、ルネ・フレミングが歌うグノーのオペラ「ファウスト」の「宝石の歌」が流れてきた。
この曲を聴いてヴィクトリア・デ・ロス・アンヘレスを思い出す。
高校3年から声楽を初めて間もない頃、タイトルが確か「グレートソプラノアリア集」?(だったような…)のレコードをディートリッヒ・フィッシャー・ディースカウシューベルトアルバムとともに針が擦り切れる位聴いていたものだった。ちなみに母はフリッツ・ヴンダーリッヒのタミーノのアリアがお気に入りでそれもレコード盤がパチパチ…なつかしいなぁ、この音…。

そのグレートソプラノ、シュヴァルツコプフ、カラス、クレスパン、サザーランド、ニルソン、そしてデ・ロス・アンヘレス。
カラスはマクベス夫人(超かっこよかったわ〜、あくの強さのキャラは天下一品だ!)ニルソンはフィデリオのレオノーラ(この人のレオノーラ聴いちゃったらあとは影薄い位強烈にいい)シュヴァルツコプフは品格あるフィガロの伯爵夫人、そしてそのデ・ロス・アンヘレス、透明感あふれる美声でマルグリートを聴かせてくれる。この人きっといい人だろうなって思わせる人懐っこい顔立ち。彼女くらいのレッジェーロが好きだな。あとレナータ・スコット(イタオペの「ルチア」は泣かせてくれました。そうそうギャウロフ、クラウス共演の「ファウスト」のスコットもよかったな。)とか。ご両人とも人間的温かみを感じさせてくれるから。
あんまりコロラチューラの真髄を究めたような超絶技巧派の音色は好んでは聴くほうではない。

それにしてもまたまた良き時代に浸っている私…。